第10回ICEPベトナム/日本 活動報告コンサート2019のお知らせ
五嶋みどりが主宰する認定NPOミュージック・シェアリングの「ICEP(インターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラム)」で、昨年12月に若手演奏家と訪問したベトナムでの活動のご報告とともに、五嶋みどりと若手演奏家による弦楽四重奏をお楽しみいただけます。
詳細:http://www.musicsharing.jp/第10回-icepベトナム日本-活動報告コンサート2019-のお知
五嶋みどりが主宰する認定NPOミュージック・シェアリングの「ICEP(インターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラム)」で、昨年12月に若手演奏家と訪問したベトナムでの活動のご報告とともに、五嶋みどりと若手演奏家による弦楽四重奏をお楽しみいただけます。
詳細:http://www.musicsharing.jp/第10回-icepベトナム日本-活動報告コンサート2019-のお知
五嶋みどりからのメッセージ
日本の皆さまへ
明けましておめでとうございます。
私の新年はここ10年ほど、認定NPO法人ミュージック・シェアリングのインターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラムの活動でアジアの恵まれない人々に音楽を届ける2週間を終えた後やってきます。今回は、10年ひと昔と言われるのを納得した2回目のベトナム訪問でした。アジア、と称される国々は一般的に日本、中国、韓国、インド、スリランカ、パキスタン、モンゴル、などがあり、そのうち、宗教的、政治的に許され、私たちの訪問を必要とされるであろう国々に焦点を当ててきました。
ベトナムは2006年に一度行き、まだベトナム戦争の跡形がそこいらに点在し、子どもたちの生活や健康状態に暗い影を見たのですが、ハノイ・ノイバイ国際空港を降り立った時点で、12年間の心の痛みが瞬時に消えていくのがわかりました。ハノイに次ぐ都市のホーチミン、その周辺、国境付近の最貧困地域と位置付けられる地域の、病院、学校、施設も回りました。その様子は、未だ私たちの想像出来ない生活や共産圏の社会事情から教えられることが多いですが、まるで香港のような賑わいを見せる都市部分や、貧困の中の子どもたちの笑顔に未来への希望が光っていたり、施設にかかわる人々が日々の仕事に喜びを感じていたりすることを肌身で感じ、毎回このプロジェクトを終わる日には、後ろ髪をひかれる思いと懺悔に似た重い心を、新年の賑わいで消化することのない訪問でした。
いずれの国でも最も重要課題である経済成長、が目を見張るほどのべトナムですが、側面には忘れられがちなそして決して忘れられてはならない人間性を促す常識的な情操を保持または促進する継続した努力をしなければならないのは、大国と自他共に明言するアメリカなどが世界を席巻する今日、私たちが後世に残すべきものである、と改めて感じさせられました。日本の皆さまは私がプロの演奏と両輪で社会還元活動に従事していることをひろく温かく見守って下さっていることに感謝しつつ、新しい元号を迎える2019年が皆さまにとって幸多き年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
2019年元旦
五嶋みどり
認定NPO法人ミュージック・シェアリングの活動の一つ、ICEP(インターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラム)で、12月18日から12月27日にかけて、五嶋みどりとオーディションで選ばれた若手演奏家がカルテットを組んで、ベトナムの人々と音楽を通じて交流を行います。
旅の様子は下記ブログをご覧ください。
NHK BSプレミアム
12月17日(月)【12月16日(日)深夜】午前0時00分~午前4時55分
◇ドキュメンタリー
「レナード・バーンスタイン 天才の光と影」(0:03:00~0:57:30)
◇タングルウッド音楽祭2018
レナード・バーンスタイン 生誕100年記念演奏会(0:58:30~3:21:00)
<曲 目>
「キャンディード」序曲
セレナードから 第1楽章 ≪演奏:五嶋みどり≫
交響曲 第3番「カディッシュ」から カディッシュ2
「ミサ曲」から 3つのめい想曲
「ウエスト・サイド・ストーリー」から 以上 バーンスタイン 作曲
「こどもの不思議な角笛」から 「番兵の夜の歌」 マーラー 作曲
バレエ音楽「アパラチアの春」終曲 コープランド 作曲
ハイウッドの幽霊(世界初演) ジョン・ウィリアムズ 作曲
交響曲 第2番 ハ短調「復活」 第5楽章から マーラー 作曲
<その他の出演>
オードラ・マクドナルド
ヨーヨー・マ
キアン・ソルターニ
ジェシカ・ジョウ
ネイディーン・シエラ
スーザン・グラハム
トマス・ハンプソン
イザベル・レナード
ジェシカ・ヴォスク
トニー・ヤスベック
クライド・アルヴェス
DJ・ペトロジーノ
<演 奏>
ボストン交響楽団
ニューヨーク・フィルハーモニック
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
タングルウッド音楽センター・オーケストラ
パシフィック・ミュージック・フェスティバル
シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭のメンバー
<合唱指揮>ジェームズ・バートン
<合 唱>タングルウッド音楽祭合唱団
<指 揮>
アンドリス・ネルソンス
クリストフ・エッシェンバッハ
キース・ロックハート
マイケル・ティルソン・トマス
ジョン・ウィリアムズ
収録:2018年8月25日 クーセヴィツキー・ミュージック・シェッド(マサチューセッツ)
【チケット一般発売のお知らせ】
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 エストニア・フェスティバル管弦楽団
<浜松公演>
会場: アクトシティ浜松
公演日時: 2019年4月25日(木)19:00開演(18:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2018年12月9日(日)
http://www.hcf.or.jp/hall/detail.php?id=22055
お問合せ: (公財)浜松市文化振興財団 053-451-1111
<名古屋公演>
会場: 愛知県芸術劇場コンサートホール
公演日時: 2019年4月27日(土)17:00開演(16:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2018年11月22日(木)
https://hicbc.com/event/nimf/42th/20190427/
お問合せ: CBCテレビ事業部 052-241-8118(10:00~18:00土日祝休み)
<大阪公演>
会場: フェスティバルホール
公演日時: 2019年4月28日(日)15:00開演(14:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2018年11月25日(日)
https://www.festivalhall.jp/program_information.html?id=1766
お問合せ: フェスティバルホール 06-6231-2221
<東京公演>
会場: サントリーホール
公演日時: 2019年4月30日(火・休)14:00開演(13:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2018年11月24日(土)
http://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=719
お問合せ: ジャパン・アーツぴあコールセンター 03-5774-3040
※なお、下記福井公演と広島公演に関しましては後日発表となります。
<福井公演>
会場: ハーモニーホールふくい
公演日時: 2019年4月26日(金)19:00開演(18:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2019年2月予定
お問合せ: ハーモニーホールふくいチケットセンター 0776-38-8282
<広島公演>
会場: 広島文化学園HBGホール
公演日時: 2019年4月29日(月)14:00開演(13:15~プレ・イベント開催予定)
チケット一般発売日: 2019年12月中旬予定
お問合せ: HOMEイベントセンター 082-221-7116
五嶋みどりがエストニア・フェスティバル管弦楽団の初来日ツアーで共演いたします。
【日程】2019年4月25日(木)
【ホール】アクトシティ浜松 大ホール
【お問合せ】(公財)浜松市文化振興財団 053-451-1114
【日程】2019年4月26日(金)
【ホール】ハーモニーホールふくい
【お問合せ】ハーモニーホールふくい 0776-38-8282
【日程】2019年4月27日(土)
【ホール】愛知県芸術劇場コンサートホール
【お問合せ】CBCテレビ事業部 052-241-8118
【日程】2019年4月28日(日)
【ホール】フェスティバルホール
【お問合せ】フェスティバルホ―ル 06-6231-2221
【日程】2019年4月29日(月・祝)
【ホール】広島文化学園HBGホール
【お問合せ】HOMEイベントセンター 082-221-7116
【日程】2019年4月30日(火・祝)
【ホール】サントリーホール
【お問合せ】ジャパン・アーツぴあ 03-5774-3040
オーケストラ:エストニア・フェスティバル管弦楽団
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
五嶋みどり演奏曲目:
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調op.19(4/25, 4/26, 4/27, 4/29)
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調op.47(4/28, 4/30)
“[Midori] brings the music ‘home’ to the castle at Köthen where Bach wrote it, performing it in the castle’s various rooms. The idea is a nice one, and it’s equally nice to be able to watch the immersed concentration on Midori’s face as she puts in her graceful, heartfelt, neatly ornamented and technically superb performances.” (Gramophone, February 2018)
“There is something profoundly moving about hearing Bach in the very spaces in which he would have played these works, and one cannot fail to be mesmerised by Midori’s flawless technique, by the orchestra of colours she coaxes from just four strings, by the eloquence and rhetoric of her phrasing. Her playing (on a burnished-toned Guarneri del Gesù of 1734) is by turns graceful and delicate, robust and muscular. Moments of dazzling bravura turn to others of rapt contemplation. Tempos ebb and flow, moulded with a pliant rubato, yet the music retains its sense of architecture. …. The acoustic of each room is part of the performance, keeping the sound afloat and adding resonant sonorities to these solo works – solo, but ‘never alone’, as Midori puts it. Indeed, her capacity to suggest many voices –from a silky soprano to a yearning bass – is remarkable. The performances are interwoven with the violinist’s own fleeting thoughts on her relationship with Bach.” (BBC Music Magazine)
“A time journey begins and the amazement about this wonder of western music becomes even bigger. Midori plays Bach, meditates Bach, sincere, honest, dignified.” (Fono Forum)
2017.03.19
五嶋みどりからのメッセージ
日本の皆さまへ
寒中お見舞い申し上げます。
新しい年も明けてすでに半月ほどが経ちました。昨年末にミュージック・シェアリングのICEPの活動で若手演奏家3名とインドを訪問し、現地の子どもたちや、まだまだ改善の余地が残る社会から置き去りにされている人々に私たちの音楽を届けることができました。ICEPの活動で訪れた国もインドで9カ国目となりましたが、毎回この活動を通じて、音楽という一見生活の装飾に値するのではないかと思われるものが、実は子どもたちに無尽蔵の可能性を与えるものであることを目の当たりにするのです。
瞼を閉じればまだインドでの光景がフレッシュに蘇りますが、6月には「報告コンサート」という形で、皆さまともこの経験を分かち合うことを心待ちにしています。また同時期に日本全国の小学校、特別支援学校、病院、施設等も訪 問し、私の脳裏に焼き付いたインドでの経験と、その時と同じメロディーもお届けします。
ミュージック・シェアリングの活動以外では、今秋からカーティス音楽院で教鞭をとるため、10年以上住み慣れたロサンゼルスから、フィラデルフィアに転居します。何度となく訪れたフィラデルフィアでもいざ住むとなると勝手が違います。
ロサンゼルスは年中温暖な気候で快適に過ごすことができましたが、フィラデルフィアは四季の移り変わりがありますもの。新しい学校で新しい生徒や同僚たちとの出会いも楽しみですし、ニューヨークへは電車で1時間半くらいで帰れるので、これまでよりも頻繁に家族にも会えるのも嬉しいです。
日本で皆さまとお会いできる機会が少ないのは残念ですが、7月にはPMF(札幌)でバーンスタインの「セレナーデ」を演奏します。
それでは、変わらぬ温かいご支援に感謝しつつ、皆さまの益々のご健勝をお祈りしております。どうぞお元気でこの一年もお過ごしください。
2018年1月20日
五嶋みどり